プライドが大事なのはわかるけど本物のプライドと傲慢なプライドって何が違うの?
今回はプライドの持ち方についてです。
今までも、プライドについてはいろいろ書いてきました。
で、プライドには2種類ありまして、本物のプライドと傲慢なプライドです。
前者は目標達成志向のある人で、後者はいわばナルシスト的な人のことです。
で、それぞれの特徴がどんなものであるかというのが今回のテーマです。
まぁ、前者が良いに決まっていますが。
2種類のプライド!
マイアミ大学のチャールズ・カーバーたちは、本物と傲慢の、2つのプライドに対する特性の傾向と、目標規制の傾向、感情的な傾向、および衝動的な特性との関係を調べた。
研究では、学部生(n = 936)を対象に、本物と傲慢のプライドの14項目の測定、およびその他の一連の自己報告測定をした。
その結果、2種類のプライドは、目標規制傾向、感情傾向、および自制心の明確なプロファイルと相関していた。
本物のプライドは自制心、忍耐、目標達成能力が優れていることがわかった。
一方で、傲慢なプライドは衝動性と攻撃性の尺度と関連して、また金銭などの外的報酬にしか意欲を起こさない傾向があった。
そして、傲慢なプライドを持っている人は、もろい自我と表裏一体の傾向があり、自分が有能で支配力があるという幻想を守ろうとする中で、不安を抱いたり、攻撃的になることもあった。
一方で、本物のプライドを持っている人は、周囲からより多くの支援を受け、不安も軽くなり、さらに自分の専門知識を伝えることで他の人を助けたいという意欲も強くなった。
ホルモンレベルでも!?
また、神経生物学のレベルでも同じようなことがわかった。
傲慢なプライドはしばしばテストステロン(自信や攻撃的になるホルモン)を増加させてしまう。
一方で、本物のプライドと関係する活動(例えば、教育や奉仕活動など)は、テストステロンの減少につながり、さらに人との絆を強めたり社会的支援に参加する意欲を促進するホルモンであるセロトニンを増やし、幸福感を高めることがわかった。
ちょっと一言
プライドっていうのが2種類あるということがわかっていただけたと思います。
まぁ、自分がそんな大そうなプライドを持っていないと思うかもしれませんが、これでどういう人と付き合えばいいのかわかると思います。
で、人間の心理って簡単に感染しますので、そういう人と付き合っていれば自分もだんだんそういう風になっていきます。
参考文献
Authentic and hubristic pride: Differential relations to aspects of goal regulation, affect, and self-control
A Naturalist’s View of Pride