自制心を高めてくれる感情、それはプライド?でもプライドの持ち方によって自制心は低くなるかも!?

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今回は自制心を高める感情についてです。

 

ちなみに、自制心とは誘惑に抵抗する力、我慢する力のことです。

 

で、みなさんは誘惑を我慢しやすい方ですか、それともつい負けてしまう方ですか。

 

いずれにしても、みなさんは誘惑に負けずに目の前のタスクなんかに集中したいはずだと思います。

 

で、今回は誘惑に負けやすい人必見です。

 

前にもその感情を紹介したのですが、それは実験室の中のことでした。

 

今回は日常的にもその感情を持つことで、自制心が高まりやすいという研究を紹介します。

 

自制心を高めてくれる感情とは?

ルール大学のヴィルヘルムホフマンたちは、「生活サンプリング法」という手法で、人々の先延ばしなどについて調査した。

 

実験では、経験サンプリングデータを利用して、誘惑に遭ったときに、我慢できた時とできなかった時に生じた罪悪感とプライドの経験が将来の自己制御にどのように影響するかを調査した。

 

研究者たちは、生活サンプリング手法で1日の特定の時点でデータを人々から収集した。

 

この実験では、参加者たちのスマホを通じて1日に7回、最近自分が先延ばし、過食、飲酒、麻薬、睡眠などの誘惑に抵抗したことがあったかどうかを報告した。

 

そして、誘惑があった場合には、その時自分がどのような感情だったか、また誘惑に抵抗しようと試みた時に効果があったかどうかも報告した

 

その結果、誇りの感情が自制心を高めることがわかった。

 

プライドは、目標の重要性の増加、対立の増加、誘惑に抵抗するための自制心を高め、その後の自己制御に一様にプラスの効果をもたらした。

 

一方で、罪悪感は繰り返される誘惑の抑制には役に立たないどころか、余計に誘惑に負けてしまいがちになった。

 

ですが、ただプライドを持っていればいいというわけではないようです。

 

本物のプライドと傲慢なプライド!

シンガポール国立大学のエディー・トンたちによると、プライドには2つの異なる側面があるという。

 

それは、本物のプライドとして知られる向社会的で達成志向のプライドと、傲慢なプライドとして知られる自己拡大する自我のプライド。 

 

この研究では、本物のプライドと傲慢なプライドが少し遠い未来のより高い報酬のために目の前の報酬を我慢出るかどうかを調べた。

 

その結果、本物のプライドは目の前の報酬を送らせられたのに対し、傲慢なプライドはそれを目の前の前の報酬に飛びつくことがわかった支持が見つかった。

 

また、自己超越的な価値の肯定は、満足の遅れに対する傲慢なプライドの影響を和らげることが実証された。

 

具体的には、傲慢なプライドを感じている人々が彼らにとって重要な自己超越的価値観を肯定したとき、彼らのすぐに報酬に飛びつく傾向が低くなった。

 

ちょっと一言

ようは、何かを達成するために頑張っているんだというプライドを持つことで自制心が高まるのです。

 

なんか、プライドって聞くとあまりいいイメージがないと思いますが、それはほとんどの人が自我のプライド、要するにナルシストをイメージしてしまうからだと思います。

 

ですが、これを読まれたみなさんは今日から本物のプライド(向社会的で達成志向)を意識できるようになったはずです。

 

そして、誘惑に負けそうになった時はその感情を思い出せばいいのです。

 

そうすれば、自分が本来やらくてはいけないことに戻れるはずです。

 

ただ、一生誘惑に抗う人生なんて面白くありません。

 

ですので、何かをやり切った時に自分へのご褒美を用意しておくと良いです。

 

そうすることで、モチベーションもかなり上がりますので。

 

ただし、例えばダイエットのために運動を頑張って、お菓子を食べまくったりしないでください。

 

目標が水の泡になるようなご褒美は避けてくださいね。

 

参考文献

How Guilt and Pride Shape Subsequent Self-Control

Authentic and Hubristic Pride: Differential Effects on Delay of Gratification