グリット(粘り強さ)を身に付けるためには自信を持てばいい!じゃあ自信を持つためには?
今回はグリットの高め方についてです。
グリットという言葉は一時期流行りましたが粘り強さのことです。
これは成功するためには、どうしても必要なスキルです。
だからといって、努力や根性で何とかなるものではありません。
では、何が必要かと言えば、自信です。
で、心理学では自己効力感といいます。
自己効力感とは、あるタスクに対して必要なスキルや能力が身に付いていると信じることです。
心理学者のアルバート・バンデューラがそう名付け、問題に取り組む意欲を高めることを明らかにしたのです。
具体的には、ポジティブなフィードバックをもらった人は誇りを感じるだけではなく、そのタスクをこなすスキルが自分に備わっていると信じていたのです。
つまり、ポジティブなフィードバックが誇りを持たせてくれるのです。
そして、それが忍耐力、グリットにつながるのです。
グリットに必要なものとは?
ノースイースタン大学のデイビス・デステノたちは、短期的なコストを伴う目標への忍耐力に対してプライドが果たすかもしれない役割を調べた。
参加者の3分の1には何のフィードバックも与えず、次の3分の1には誇りを引き出すような意見を与え、最後の3分の1には得点に関する情報を伝えたもの褒めることはしなかった。
つまり、参加者を1人ずつ部屋に読んだ時に、研究者は誇りを抱いた人に同じ成績表(つまり、94パーセンタイルの順位を示した紙)を渡したが、称賛の言葉を口にしなければ、態度にも一切出さなかった。
その結果、誇りを感じていた人は、難しい作業にかなりの労力を費やしていた。
誇りを持っていなかった人たちに比べて、40%も多く時間を使っていた。
一方で、良い成績を知らされたものの全く称賛されなかった人たちが難問に取り組んだ時間は、何のフィードバックも与えられなかった人たちと同じだった。
研究者たちは、また誇りの感情が心理に及ぼす影響をしっかり理解するために、2回目に実験を行った。
忍耐力が増した理由が単に気分が良かったことではないことを確認するために(なぜなら誇りを感じることは、明らかにポジティブな体験だから)、自己効力感という条件を「幸福」に取り替えてみた。
その結果、誇りを感じている人はここでも高い忍耐力を示したが、幸せを感じていた人は特に何も感じていない人同様に、タスクに対してさほど労力を傾けなかった。
つまり、誇りこそが粘り強さが増す要因になることがわかった。
ちなみに、参加者に他の人たちと比べて自分がどの程度うまくできているか尋ねたところ、自己効力感を感じているグループと誇りを抱いているグループのどちらも、良い結果を予想していると回答した。
重要なのは、両グループとも自分たちが同じようにうまくやっていると思っていたこと。
これで、誇りを抱いたグループの忍耐力の向上が、単に自己効力感の上昇によるものであるという可能性は排除された。
ちょっと一言
つまり、グリットには自信があればというわけではなく、ポジティブなフィードバックが必要だということが明らかになったのです。
ですので、グリットを持ちたければ、ポジティブなフィードバックをくれる友達を作ればいいのです。
ただ、そういうのが苦手だという方は、自分の目標のためのタスクに対して、まずはチュートリアル(基本操作)でやればいいです。
つまり、例えば毎日本を10ページ読むと決めたら何でもいいので、とりあえず10ページを読めばいいのです。
毎日それができれば、クリアしたというゲームみたいな感じでやれば、ポジティブなフィードバックが来るのです。
で、少し余裕だなと思ったら、ページ数を増やせばいいのです。
そうすれば、自分が成長している感じもあるので、それもポジティブなフィードバックになります。
後はそれを繰り返していけば、自然とグリットが手に入るのではないかと思います。
読書はたとえやすかったのですが、自分の目標があるならそれで試してみてください。
また、自分に思いやりを持つだけでも忍耐力が手に入るので、併せて使ってみるのも良いかもしれません。
参考文献
Pride and Perseverance: The Motivational Role of Pride
The Adaptive Consequences of Pride in Personal Selling