人間が未来を予測するには限界があるが、それでも高い精度で世界情勢を予知できる人がいる!?

f:id:yoske53:20201111222615j:plain

 

今回は未来を予測することに長けた人たちについてです。

 

普通に考えれば、専門家だと思いますよね。

 

ですが、情報番組やニュースで専門家がちょっとした先未来の国際情勢ですら当たることは滅多にないかなと個人的には思います。

 

もちろん、国際的な政治や経済はいろんな要因があるので、予測するのがメチャクチャ難しいです。

 

ですが、それでも予測をして見事に的中させられる人たちがいるのです。

 

しかも、そういう人たちは専門的な知識があるわけでも、特に頭が良いわけでもありません。

 

いたって、僕らと同じです。

 

では、彼らはどんな考え方を持っているのでしょうか。

 

ですが、その前に専門家たちの予測の精度について紹介します。

 

専門家の予測の精度は?

ペンシルベニア大学のフィリップ・E・テトロックたちは、人間の予測の精度について研究した。

 

対象は284人の専門家で分析を行った。

 

その半数は専門とする分野の博士号を取得していて、国際政治と経済の問題を扱う大学、シンクタンク、政府機関、世界銀行などの国際機関で働く人たち。

 

研究者は21年にわたってデータを収集し、実際に起きたことと彼らの最初の予測を比較した。

 

その結果、専門家の予測率を平均すると、当てずっぽうと変わらないことがわかった。

 

まぁ、専門家に限らず、人間は未来を予測するのは得意ではないんですよね。

 

予測の精度が極めて高い人はどんな風に考えているの?

その後、研究者はグッドジャッジメントプロジェクトを開始した。

 

それはは、トーナメントスタイルのチャレンジに参加するためにIarpaによって資金提供されたいくつかのプロジェクトのひとつであった。

 

2,000人を超える予測者を採用して、さまざまな世界の出来事の可能性を評価した。

 

個人の予測、予測者を共同チームに割り当てることまで、さまざまなモデルを使用した。

 

これから世界で起こることや経済トレンドなどを予測してもらった。

 

具体的には、「セルビアは2011年12月31日までにEUへの加盟が正式に認められるか?」や「2014年3月までに南シナ海で中国と多国間での武力衝突が起こるか?」といった質問に答えてもらった。

 

そして、素人の予測と連邦政府で働くアナリストの予測を比較した。

 

その結果、驚くほど優秀な予測を立てた素人が何人か見つかった。

 

彼らの予測はその道の第一人者より精度が高かった。

 

例えば、IBMを退職したコンピューター・プログラマーのダグ・ローチは、世界の政治的な出来事や経済的な出来事について非常に精度の高い予測を立てた。

 

彼は国際事情に関する知識を持っていたわけでもなく、国の情報機関の専門家が所有している機密情報へのアクセスが許可されていたわけでもなかった。

 

にもかかわらず、彼は高い精度で予測をした。

 

研究者は、最も精度の高い予測をした人をた「スーパー予測者」と呼んだ。 

 

そして、研究者は「既に何を知っているか」より「どのように考えるか」の方が大事であることを発見した。

 

研究者は、「ただガチガチするだけでなく、それを正しくすることに興味を持っている未来について話している数少ない人々の1人で、彼らの成功は知識ではなく、『積極的でオープンマインドな思考』」の能力にかかっている」と言う。

 

スーパー予測者の一人であるリード・ローバーツは、「新しい情報を脳内に存在する枠組みに無理やり詰め込もうとするが、最初に浮かんだ自分の意見と矛盾するならその情報を捨てることが多い」と言う。

 

一方で、研究者が認定したスーパー予測者たちは、専門家とは対照的に、偏見を持たずに何でも受け入れ、自分の考えに省察し、知的好奇心が高い傾向にある。

 

つまり、知らないことを知らないと認めることができた。

 

その上で、幅広いソースから情報を集め、ソースごとに情報の妥当性を疑う。

 

彼らは率先して様々な見方から物事を捉えようとし、事実が変わるたびに自分の結論を上書きしていった。

 

そして、特定の考えにとらわれることなく、どの考えも確かな真実ではなく検証可能な仮説と見なしていた。

 

また、スーパー予測者は他の人と比べて生まれつき知性が高いとは限らなかった。

 

予測する制度が高かったのは、彼らに身についている物事に向き合う姿勢や考え方、習性が高レベルな批判的思考と精度の高い分析力があったからだった。

 

ちょっと一言

ようは、知的好奇心を持って、色んな情報を公平に扱い、それらを色んな側面から見ることで精度の高い予測ができるのです。

 

一方で、専門家は偏見があるせいで、自分の考えと違う情報が出てくるとそれを無視してしてしまうようです。

 

だから、結果的に当てずっぽうと同じくらいになってしまうのです。

 

で、この知識はかなり使えるかなと思います。

 

というのも、みなさんはほとんどの人が専門家ではありませんので、逆にこれからの時代をこの考え方をすれば予測しやすいはずです。

 

つまり、これからビジネスを始めようと思った時に、予めだいたいどういう風に時代が動いていくのかがわかれば他の誰よりも一歩、いや何歩か前に出られることもあるのです。

 

別にビジネスじゃなくて芸術とか何でもいいです。

 

自分の中で予測ができているだけでも、安心できて前に進めます。

 

もちろん、何でも的中させることはできませんので、その都度情勢が変わったりしたときに修正をしていけばいいのです。

 

で、この考え方は自分の人生だったり、人間関係でも使えるのかなと思います。

 

ぜひ、試ててみてください。

 

参考文献超

予測力:不確実な時代の先を読む10カ条

Could you be a ‘super-forecaster’?