似たような単語の発音を聞きとるようなゲームをすればワーキングメモリが2倍も向上する!
今回はワーキングメモリについてです。
「ワーキングメモリ」という言葉は聞き慣れないかと思いますが、短期記憶の能力のことです。
要するに、短い時間の中で、どれだけ情報を蓄えられるという能力です。
で、一度にたくさんの情報をため込めた方が良いはずです。
例えば、アイデアを感がる時は色んな情があった方が混ざって、誰も思いつかないようなことを思いつきやすくなったりします。
また、数学でもいろんなことを頭に入れながら計算しなければなりません。
その時にワーキングメモリが重要になってくるのです。
今回はそんなワーキングメモリの鍛え方について紹介します。
ワーキングメモリを高めるために!
フロリダ大学のグレン・スミスたちは、高齢者に処理速度を高めるためのコンピューターでの認知訓練プログラムの有効性を調査した。
2つのグループによるマルチサイト無作為化対照二重盲検試験を実施。
参加者は、臨床的に重要な認知障害の診断を受けていない65歳以の地域在住の成人(N = 487)を対象。
参加者は、認知トレーニングプログラム(介入)、または通常どおりの新規性と強度が一致する一般的な認知刺激プログラムモデリング治療(アクティブコントロール)を受け取るためにランダム化された。
具体的には、続けて再生される2つの音を聞き分けることで、問題はその2音は高さが異なる同じ単語や、発音が似た別の単語(例えばsipとslip)だった。
成績が上がるにつれて、音の間隔が短くなっていった。
トレーニングの期間は、1日1時間、週5日、8週間、合計40時間だった。
その結果、処理速度が速くなると記憶力まで向上していた。
また、トレーニングをした参加者たちは、何もしていない参加者たちに比べて2倍の速さで反応していた。
さらに、参加者たちのワーキングメモリをRBANS(神経心理状態バッテリー)で調べた。
その結果、対照群に比べて2倍も向上していた。
ちょっと一言
ようは、単語を聞き分けるトレーニングをすればいいのです。
だからといって、個人が研究室でできるものなんかないと思います。
そこで、僕が思いついたのは洋画です。
別に英語の勉強しろとは言いませんが、簡単な単語を聞きとるところから始めてみるといいと思います。
答えたら、少し巻き戻して英語の字幕を見てみると同じような要領で行えると思います。
で、多分、日本語で同じようなことをやってもいいのですが、対象が65歳以上なので、若い人には簡単すぎて意味がないと思いましたので。
だから洋画でトレーニングをしてみたらと思いましたので。
多分、ポイントは聞き分けられるかどうかというレベルに設定しておくことだと思います。
ですので、日本語のオーディオブックでギリギリ聞き取れれるくらいの倍速で聴くのもありかと思います。
まぁ、自分なりにやりやすい方法がありましたら、それを試していただければなと思います。
参考文献
A Cognitive Training Program Based on Principles of Brain Plasticity: Results from the Improvement in Memory with Plasticity-based Adaptive Cognitive Training (IMPACT) Study