女性が数学が苦手だという固定観念を払しょくする方法!それは・・・!?
今回はステレオタイプからの立ち直り方についてです。
これから紹介する研究は女子中学の数学の成績を対象にしたものです。
過去にも「女性は数学が苦手」というステレオタイプの脅威について書きました。
今回はそれを払しょくする方法を紹介します。
それは他人から言われるものですが、それはどういうことを言われると女子中学生の数学の点数が上がると思いますか。
「知性は拡張可能だ」と伝えると!?
ニューヨーク市立大学バルー校のキャサリン・グッドたちは、キャロル・ドウェッグ式の激励方法(人間の能力は固定ではなく拡張可能だと教える方法)が、学校でのステレオタイプの悪影響を軽減させ、能力についてステレオタイプを持たれている生徒の成績などを上げられるかどうか調べた。
実験の対象となったのはテキサス州の農村部の中学校1年生から、低所得家庭出身のマイノリティの生徒をランダムに選び、1年にわたり大学生のメンターをつけた。
この期間中大学生は担当する生徒に2回会うと同時に、日常的なメールをやり取りするようにして、勉強のアドバイスをした。
その際、中学生を2つのグループい分け、一方のグループには知性は拡張できるというアドバイスを強調するように与えた。
大学生は中学生に、「脳は新しいことを学ぶと新しい神経結合を作ることをいつも説明し、難しい問題を解こうとすると神経細胞の樹状突起が伸びていく様子の動画を観みせた。
そして、もう一方の中学生のグループには、薬物乱用の防止を強調するアドバイスが与えられた。
それから、学年末のテストが行われた。
その結果、メンターが知性の拡張可能性を強調したグループは男女ともに難解問題で、対照グループよりも大幅に優れた成績を収めた。
さらに、「知性は拡張可能だ」というメッセージが最大の効果を発揮したのは、女子の数学の成績だった。
知性は拡張可能だと助言されたグループでは、女子の数学の点数は男子と同等だった。
通常なら、数学は女子にとって最もステレオタイプの脅威にさらされる科目。
一方で、メンターが薬物乱用防止を強調したグループでは、、女子の数学の点数は男子よりも大幅に低かった。
要するに、「知性は拡張可能だ」ということを伝えれば、ジェンダーギャップはなくなるということです。
ちょっと一言
「知性は拡張可能だ」という言葉はわかりにくかったかもしれません。
ザックリ言えば、「やればできる」ということです。
これは成長マインドセットというものです。
成長マインドセットでいる人は努力すれば、できるようになるという考え方を持っています。
この考え方を植え付けてあげることによってステレオタイプを払しょくすることができたのです。
もちろん、神経細胞について自分の子供などに説明してもいいですが、なかなか難しいと思います。
そこで、
の考え方の本を読んで、まずは自分で見つけた方が手っ取り早いです。
良かったらチェックしてみてください。
参考文献
Problems in the Pipeline: Stereotype Threat and Women's Achievement in High-Level Math Courses