子供でもステレオタイプの影響で能力が下がってしまうという研究!

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今回は子供でもステレオタイプの影響を受けてしまうという話についてです。

 

ステレオタイプ固定観念という意味ですが、まさか子供がそんなものを持っているとは考えにくいですよね。

 

でも、それは無意識に言われていることが影響しているのかもしれません。

 

自分が女性だということをイメージするだけで、数学の能力が下がってしまうのはなんとなくわかりますが、子供にもそんな影響があるなんて信じられませんよね。

 

アジア人か女の子のぬり絵で成績が変わる!?

ハーバード大学のナリニ・アンバディたちは、小学校低学年、小学校高学年、中学校の3つの年齢層の子供たちの認知能力に対するポジティブおよびネガティブなステレオタイプの影響を調べた。

 

小学校低学年(幼稚園2年生)の非常に幼い子供と中学2年生(6年生から8年生)の年長の子供に、年齢相応の算数のテストを与え、ポジティブとネガティブのステレオタイプの活性化に関連するパフォーマンスの変化を観察した。

 

そしてテストを開始する前に、同年代の女の子が人形を抱いている絵のぬり絵をさせた。

 

これでジェンダーに関連するイメージを喚起させた。

 

具体的なぬり絵の内容は、風景画、アジア系の子供が箸でご飯を食べている絵もあった。

 

その結果、ネガティブなステレオタイプ(女の子が人形を抱いているぬり絵)はパフォーマンスを大幅に低下させた。

 

一方で、ポジティブなステレオタイプ(アジア系の女の子のぬり絵)はパフォーマンスを大幅に高めた。

 

ステレオタイプの影響ってもう5歳くらいから始まっているのですね。

 

小学生より中学生の方がステレオタイプの影響が出る!?

パドヴァ大学バルバラ・ムツァティたちは、イタリアの子供たちの数学に対する態度とステレオタイプの脅威に対する影響を調査した。

 

実験1では、476人の小学生の男の子と女の子を対象とし、自分自身の数学の能力に対する自信と、小学生の間の数学の性別のステレオタイプの性差の証拠が出た。 

 

また、男子が多いということを一瞬女子にに思い出させることで、ステレオタイプの脅威が顕著になったときの10歳の少女の算数のパフォーマンスの低下を示した。

 

 実験2(N = 271)では、似たような実験をして、中学生の参加者はより顕著になっていた。

 

その結果は、中学生の間に、小学校で観察されたパターンが強くなり、ステレオタイプが女の子に悪影響を及ぼしていることがわかった。

 

ちょっと一言

このステレオタイプの影響からは多分逃れることができないので、あまり性別を意識させないのが良いと思います。

 

というか、固定観念ってもう染み込んでいるものだと思った方が良いので。

 

そのうえで、子どもにとって将来成功するための本を今回は紹介します。

 

 

 

 

 

良かったらチェックしてみてください。

 

参考文献

Stereotype susceptibility in children: effects of identity activation on quantitative performance

Gender and mathematics: attitudes and stereotype threat susceptibility in Italian children