グリット(粘り強さ)を身に付けるためには自信を持てばいい!じゃあ自信を持つためには?

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今回はグリットの高め方についてです。

 

グリットという言葉は一時期流行りましたが粘り強さのことです。

 

これは成功するためには、どうしても必要なスキルです。

 

だからといって、努力や根性で何とかなるものではありません。

 

では、何が必要かと言えば、自信です。

 

で、心理学では自己効力感といいます。

 

自己効力感とは、あるタスクに対して必要なスキルや能力が身に付いていると信じることです。

 

心理学者のアルバート・バンデューラがそう名付け、問題に取り組む意欲を高めることを明らかにしたのです。

 

具体的には、ポジティブなフィードバックをもらった人は誇りを感じるだけではなく、そのタスクをこなすスキルが自分に備わっていると信じていたのです。

 

つまり、ポジティブなフィードバックが誇りを持たせてくれるのです。

 

そして、それが忍耐力、グリットにつながるのです。

 

グリットに必要なものとは?

ノースイースタン大学デイビス・デステノたちは、短期的なコストを伴う目標への忍耐力に対してプライドが果たすかもしれない役割を調べた。

 

参加者の3分の1には何のフィードバックも与えず、次の3分の1には誇りを引き出すような意見を与え、最後の3分の1には得点に関する情報を伝えたもの褒めることはしなかった。

 

つまり、参加者を1人ずつ部屋に読んだ時に、研究者は誇りを抱いた人に同じ成績表(つまり、94パーセンタイルの順位を示した紙)を渡したが、称賛の言葉を口にしなければ、態度にも一切出さなかった。

 

その結果、誇りを感じていた人は、難しい作業にかなりの労力を費やしていた。

 

誇りを持っていなかった人たちに比べて、40%も多く時間を使っていた。

 

一方で、良い成績を知らされたものの全く称賛されなかった人たちが難問に取り組んだ時間は、何のフィードバックも与えられなかった人たちと同じだった。

 

研究者たちは、また誇りの感情が心理に及ぼす影響をしっかり理解するために、2回目に実験を行った。

 

忍耐力が増した理由が単に気分が良かったことではないことを確認するために(なぜなら誇りを感じることは、明らかにポジティブな体験だから)、自己効力感という条件を「幸福」に取り替えてみた。

 

その結果、誇りを感じている人はここでも高い忍耐力を示したが、幸せを感じていた人は特に何も感じていない人同様に、タスクに対してさほど労力を傾けなかった。

 

つまり、誇りこそが粘り強さが増す要因になることがわかった。

 

ちなみに、参加者に他の人たちと比べて自分がどの程度うまくできているか尋ねたところ、自己効力感を感じているグループと誇りを抱いているグループのどちらも、良い結果を予想していると回答した。

 

重要なのは、両グループとも自分たちが同じようにうまくやっていると思っていたこと。

 

これで、誇りを抱いたグループの忍耐力の向上が、単に自己効力感の上昇によるものであるという可能性は排除された。

 

ちょっと一言

つまり、グリットには自信があればというわけではなく、ポジティブなフィードバックが必要だということが明らかになったのです。

 

ですので、グリットを持ちたければ、ポジティブなフィードバックをくれる友達を作ればいいのです。

 

ただ、そういうのが苦手だという方は、自分の目標のためのタスクに対して、まずはチュートリアル(基本操作)でやればいいです。

 

つまり、例えば毎日本を10ページ読むと決めたら何でもいいので、とりあえず10ページを読めばいいのです。

 

毎日それができれば、クリアしたというゲームみたいな感じでやれば、ポジティブなフィードバックが来るのです。

 

で、少し余裕だなと思ったら、ページ数を増やせばいいのです。

 

そうすれば、自分が成長している感じもあるので、それもポジティブなフィードバックになります。

 

後はそれを繰り返していけば、自然とグリットが手に入るのではないかと思います。

 

読書はたとえやすかったのですが、自分の目標があるならそれで試してみてください。

 

また、自分に思いやりを持つだけでも忍耐力が手に入るので、併せて使ってみるのも良いかもしれません。

  

参考文献

Pride and Perseverance: The Motivational Role of Pride

The Adaptive Consequences of Pride in Personal Selling

 

人生を前向きにする言葉♯13

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 「朝起きた時に理想の1日だと思う日はどんな日だと思うか」をイメージしよう。これで自分のモチベーションが上がる感覚がわかる。それをまず具体的に10個くらい書き出す。すると共通点が見えてきて自分が感じるモチベーションの方向がわかる。そうすればもうモチベーションの上げ方に迷わなくなる。

 

苦しかったり悲しかったりとネガティブな感情は誰にでもある。そんな時はそういう感情を自分から切り離して自分以外の誰かを想像してみよう。つまり他人視点でその感情を見るのだ。そうすると気持ちが冷静になり客観的にその感情が理解でき悩んでいることを解決できたり大したことがないように感じる。

 

 

どんな分野でも目標を達成するための第一歩は情報収集だ。例えばネットビジネスでブログしか知らなければそれ以外に稼げなくなるということだ。ネットビジネスは動画、物販、アフィリエイトなどいくつでもある。まずはどういうものがあるのかを知っておけば何か1つに行き詰った時には切り替えられる。

 

 

 

逆境に立ち向かうには行動に注目しよう。逆境やストレスを感じると人間は内面に目が向きがちになってしまう。だから内面に目を向けるのをやめて自分がどんな行動をしているのかに注目する。行動に意識を向けると嫌な感情が頭で再生されなくなる。悩んでいる時ほど手を動かしたり行動することが大事。

 

 

イデアを出したければまずクリエイティブになると心に誓うことが重要だ。こう考えないといつも慣れていることにしか目が行かなくなる。自分の頭で考えて「これは本当に創造性があるのだろうか」と考えてみよう。もちろん誰かの真似はしてはいけないがそれを自分なりに参考にして工夫するのは良い。

 

 

他人の批判を恐れて自分の人生を自分で決められないことほど不幸なことはない。批判してくるような人は大したことを言っているなんて思っていない。ほとんどはあなたが重く受け止めているだけだ。ただ本当の友達だと思っている人なら耳を貸すのはいいがそういう人はやみくも批判してくるはずがない。

 

 

起業家になりたければ試すことに慣れよう。起業家は考えるより多く試している。成功する起業家ほど試行錯誤の連続だ。ただ低コストで多くのことを試すのが起業家の特徴でもある。また複数のことを同時に行う。アイデアはランダムに試した方が思いがけない結果が出る。そこから成功に繋がることがある。

 

 

嫉妬の感情は誰にでもある。ただ感情というのは使い方次第で悪いとされている感情にもメリットがある。そして嫉妬の利点は欲しいものが明確になる。そうなればモチベーションにもなる。また細かく分析することによってやりたいことがより明確になる。嫉妬は人生の目標を明確にしてくれる感情なのだ。

 

 

今すぐに幸せになりたければ1日の中でどこかしらに変化を加えてみよう。幸せではない人は毎日同じことを繰り返したり進歩がなかったり新しい見方ができない。だから飽きてしまい生活が固定化されると幸福度が一気に下がる。幸せな人は変化に気付きやすいし違いにも目を向けているので満足度も高い。

 

 

何かしら不安を抱いているかもしれない。それは将来や人間関係だったりする。だが感情には常に二面性がある。不安のおかげで情報収集に勤めようという気分になり、結果的に合理的な判断ができる。それ以外にも集中力や分析力が高まり、本番にも強くなれる。それは不安という感情があるおかげなのだ。

 

一見組織は序列がない方が良いように思えるが、やっぱりあった方が協力ができるという研究!

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今回は序列化された組織のメリットについてです。

 

一般的に、階級制度って聞くとあまり良いイメージがないかもしれません。

 

というのも、どうしても会社などの組織は上から下に向かって命令をするような感じがあるからだと思います。

 

ただ、だからといって、階級制度にメリットがないわけではありません。

 

もちろん、良くないところは直すべきだと思いますが。

 

階級制度は生物にとって必要なもの!?

ワシントン大学のスチュアート・バンダーソンたちは、階級制度のメリットを精査し、適切に設計された階級制度なら、一般的に思われているマイナスのイメージとは裏腹に組織内での学習やイノベーションが促進されると主張した。

 

研究者たちは、「序列化された組織行動の基に行動する種は多く、そこには種にとって重要なタスクを行うための大事なメリットがある」と言う。

 

そして、「階級制度は特定の集団に所属する人々の新しい道を見つけるための助けになる。野生動物の存続の助けになるのと同じだ。強い反発によって集団の進歩や団結が脅かされたとしても、階級制度があれば全員が同じ方向に進み続けることになる」と結論付けている。

 

確かに、動物の世界では階級制度が存在していますよね。

 

じゃあ、人間にもそっくりそのまま当てはめればいいのかというと、そうではないみたいです。

 

序列化された方が協力し合える!

アムステルダム大学のリチャード・ロネイたちは、階層的差別化の心理的および生物学的前兆と、その結果として生じる生産性と小グループ内の対立の結果を調べた。

 

た実験1では、階層的に区別されたグループに分けた。

 

つまり、全員が高い権限だけを持つグループ、権限が低い人だけを集めたグループ、そして上下関係を明確に定めたグループベースライン個人を含むグループに分けた。

 

研究者たちは、各グループに2つの課題を愛を与え、そのうち1つは、協力が必要なものだった。

 

その結果、メンバ―間で協力を必要としないタスクについては、どのグループも大差はなかった。

 

ところが、タスクを完了させるのにメンバー間の協力やまとまりが必要になった途端、状況が変わった。

 

序列がはっきりしているグループの方が、他の2つのグループに比べ、大きい成果を上げた。

 

実験2では、優性動機の生物学的マーカー(桁の長さの比率で測定される出生前のテストステロン曝露)を使用して、階層ごとに分けた。

 

テストステロン曝露が高い人たちだけで構成されたグループ、その値が低い人たちだけで構成されたグループ、そして様々な値の人が入り混じっているグループに分けた。

 

この実験では、与えられた課題に取り組んでいる時のグループ内での衝突を測定した。

 

その結果、混合テストステロングループは、すべての高テストステロンまたはすべての低テストステロンのグループよりも突出して高い生産性を達成した。

 

さらに、グループ内の対立は、高テストステロングループは、グループ内での衝突の回数が他の2つのグループよりも多く、生産性の低下の原因を招いた。

 

一方で、低テストステロングループは対立をしなかった。

 

ちょっと一言

ちなみに、テストステロンは男性ホルモンで自信のもとになるものです。

 

このホルモンの程度にばらつきがあった集団だとうまくいきそうなんですね。

 

たとえて言うなら、ジャイアンばかりのグループでものび太ばかりのグループでもうまくいかないのです。

 

やっぱり5人が揃うことで機能を果たせるのだと思います。

 

まぁ、ドラえもんでたとえるのはいいのかどうかわかりませんが、何となく伝わればいいです。

 

参考文献

The Truth About Hierarchy

The Path to Glory Is Paved With Hierarchy

 

ありのままの自分を受け入れることで自発的に何でもできるようになる!

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今回は先延ばしを防いだり、積極性、忍耐力、責任感を一気に高める方法についてです。

 

それはありのままの自分を受け入れることです。

 

つまり、自分に思いやりを持つことです。

 

多分、この記事を読んでいるみなさんは一生懸命自分の目標に進んでいる人ばかりだと思います。

 

そういう人って、たいてい自分に厳しくなっちゃうんですよね。

 

「こんなことじゃ、ダメだ。もっと頑張らないと」なんて思ってきたはずだと思います。

 

ですが、そう思えば思うほど余計にうまくいかなくなる気がしませんでしたか。

 

実は、自分に思いやりがないと、先延ばしや反芻思考(うつの症状)や集中力の欠如などの原因になってしまうのです。

 

ですが、今日から自分に思いやりを持つことでそういう悩みは解消されます。

 

自分への思いやりが先延ばしを防ぐ!?

ヨーク大学のアリソン・ローズたちは、先延ばし、反芻、注意力、および自己同情(自分への思いやり)の間の関連を調べた。

 

先延ばしは、学術的な先延ばしと、先延ばしに関連する自動思考の頻度を調べる先延ばしの認知的尺度の観点から測定された。

 

プロクラスティネーター(すべきこと)の脆弱性に主に焦点を当てていることに加えて、複数の脆弱性を持つ学生が特にうつ病のリスクにさらされるかどうかの問題も評価した。 

 

214人の学部生を対象に学術的先延ばし、先延ばしに関連する自動思考、反芻、注意力、自己同情、およびうつ病の測定をした。

 

相関分析は、両方の先延ばし措置が反芻思考と、自己同情の低下に関連していることを示した。

 

調査結果は、先延ばしとうつ病を説明する際の認知的要因の関連性が強くあった

 

認知リスク要因(反芻の陰気および先延ばしに関連する自動思考)レベルの上昇、またはレジリエンス(注意力および自己同情)に関連する認知要因のレベルの低下は、先延ばしおよびうつ病の高レベルに関連していた。

 

自分への思いやりがないと、うつみたいになってしまい先延ばしとかしてしまうのです。

 

ということは、自分への思いやりがあれば、先延ばしは防げるのです。

 

自分への思いやりは反芻思考を減らし、幸福にしてくれる!

サスカチュワン大学のリア・J・ファーガソンたちは、混合法の研究デザインを使用して、若い女性アスリートの自己同情(自分への思いやり)と幸福を調査した。

 

その結果、参加者83人を対象にした今回の研究では、自己同情と幸福が正の相関関係にあることがわかった。

 

他にも、自己同情、受動性、責任、イニシアチブ、および自己決定が幸福の分散などの複数の仲介のモデルが調査された。

 

11人の参加者を対象にし、スポーツの可能性に到達するために、いつ、どのように自己思いやりが役立つかを調査した。

 

自己同情は、反芻を減らすだけでなく、積極性、忍耐力、責任を高めることによって、困難なスポーツ特有の状況で有利であることがわかった

 

運動したいなら自分への思いやりを!

アルバータ大学タラ・リー・F・マチューたちは、自己同情がどのように関連しているかを調査した。

 

参加者は252人の女性エクササイザー。

 

その結果、自己同情は内発的動機付けと正の関係があり、外的および取り入れられた動機付け、自我の目標指向、社会的体格不安、および義務的な運動行動と負の関係があった

 

ちなみに、内発的動機付けは自分からわき上がるモチベーションのことで、外発的動機付けは誰かから行動を促されること。

 

自己同情が導入された動機、自我の目標指向、社会的体格の不安、および義務的な運動に対する自尊心を超えた独特の心理的な変化を示した。

 

この研究は、自己同情が運動する幸福に関連しているという証拠を示し、自己同情の発達が運動する女性にとって重要であると思わせてくれるようです。

 

禁煙も思いやりがあれば簡単!

マギル大学のデビッド・ズロフたちは、自分で禁煙しようとすることに対して自己同情の介入の影響を調査した。

 

禁煙したいと思っている126人の喫煙者は、2つの介入のうちの1つにランダムに割り当てられた。

 

そのうちの1つは、喫煙を促すたびに、自分への思いいやりのある画像と自己会話に従事してもらった。

 

3週間にわたって、自分への思いやりの介入により、ベースラインの自己監視条件よりも迅速に毎日の喫煙が減少したことが明らかになった。

 

調査結果は、自己思いやりのある姿勢から自己調整するために自分自身を訓練することは、思いやりのあるイメージを視覚化することができ、その人格と動機が影響しているみたいです。

 

自分への思いやりがある人は、感情的な苦痛を避け、健康と幸福を促進するのです。

 

ちょっと一言

いかがでしたか。

 

でも、どうやって自分に思いやりを持ってあげればいいのかわかりませんよね。

 

そういう時は、自分が苦しい状況の時に他人に置き換えてあげればいいのです。

 

同じことで苦しんでいる友達を想像して、自分なら何と声をかけるかを考えればいいのです。

 

多分、優しい言葉をかけるはずです。

 

そして、その言葉を自分にかけてあげればいいのです。

 

こういうテクニックをセルフ・コンパッションといいます。

 

もっとそういうことを知りたいという方は、おススメの本を紹介するのでよかったらチェックしてください。

 

 

 

  

 

参考文献

Procrastination and Depression from a Cognitive Perspective: An Exploration of the Associations Among Procrastinatory Automatic Thoughts, Rumination, and Mindfulness

Exploring Self-Compassion and Eudaimonic Well-Being in Young Women Athletes

The Role of Self-compassion in Women's Self-determined Motives to Exercise and Exercise-related Outcomes

Who Benefits from Training in Self-Compassionate Self-Regulation? A Study of Smoking Reduction

 

 

死亡率を下げたり簡単に自信をつける方法!それはコントロール感!!

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今回はあることで死亡率を下げたり自信をつける方法についてです。

 

まぁ、タイトルにもある通り、それはコントロール感です。

 

ようは、自分の人生やタスクに対して、自分で思った通りに動かせているなという感覚です。

 

ただ、人によってはこれがなかなかできないかもしれません。

 

例えば、親や先生の言うことを真面目に何でも聞く子供は、大人から見ればいい子に見えるかもしれません。

 

ですが、これはデメリット方が大きくなってしまうかもしれません。

 

また、上司のいうことばかり聞いている大人もしかりです。

 

その理由は、自分でものごとをコントロールしないというか、できていないからです。

 

コントロール感があるとより健康で長寿になれる!?

ロチェスター・スクール・オブ・メディスン・アンド・デンティストリー大学のニコラスA.トゥリアーノたちは、人間がコントロールできているという感覚がどれほど重要なものかを調べた。

 

研究者たちは、MIDUS(アメリカの中高年期の健康や生きがい、満足に関する調査)の全国サンプル(N = 6,135;年齢= 25〜75歳)を基に、自分の人生をコントロールするという強い信念が死亡リスクに対する教育の影響を緩和するかどうかをテストした。

 

その結果、より高いレベルの学歴と自分の人生に対する強いコントロール感の両方が、独立してより健康的で長寿だった。

 

つまり、教育もコントロール感もどちらか一方でもあれば死亡リスクは下げられるということです。

 

もちろん、両方あればなおいいですが。

 

嘘でもいいからコントロール感があれば自信がつく!?

ハーバード大学のエレン・ランガーは、自分が名づけた「コントロールの幻想」を実証するために実験を行った。

 

ちなみに、コントロールの幻想とは特定の状況に置いて客観確率を示す以上に成功するチャンスがあるという感覚を抱くこと。

 

実験では、ガラス蓋のついた黒い木製の箱を参加者たちに渡した。

 

箱の中をのぞくと、交差する3本の道が掘られた銅板があった。

 

道に針を置いてその針で円を描けたらブザーが鳴る仕組みだった。

 

研究者は、参加者たちに1回の挑戦でブザーが鳴る道は1本だけであり、挑戦のたびに機械がランダムで選ぶことになっていると伝えた。

 

そして、参加者たちにブザーが鳴るのを予想しながら針を置くようにと伝えた。

 

その際、研究者は参加者たちが実験に関わる度合いに手を加えた。

 

一部の参加者たちには、参加者自身の手で針を置かせた。

 

他の参加者たちには、針を置く場所を係員に伝えるように伝えた。

 

また、練習についても参加者たちに応じて度合いを変えた。

 

実際に箱に触れ、針を使って練習する時間を数分与えられた人もいれば、触れる機会を一切与えられなかった人もいた。

 

実験を開始する前に、研究者はブザーのなる道を選ぶ自信の強さについて参加者たちに答えもらった。

 

そして1回目の挑戦では、全員のブザーが鳴るように操作した。

 

次に、研究者は参加者たちにチェスのチャンピョンとこのゲームで5回勝負したら勝てると思うか尋ねた。

 

その結果、事前に練習して針を自分の手で置いた参加者たちの方が、練習時間を与えられなかった参加者たちに比べてはるかに強い自信を持っていた。

 

つまり、かかわりの深さや練習と言った、技術やテクニックがものを言う要素が加わったことで、偶然のゲームを行う彼らに不合理で根拠のない自信をつけさせた。

 

実際に、触れたり練習したりするだけであたかもコントロールできてていると思ってしまい、結果的に自信がついてしまうのです。

 

ちょっと一言

いかに自分で物事をコントロールするかが大事だということがわかっていただけたと思います。

 

健康に関しては教育とコントロール感ということでしたが、基本的には睡眠、運動、食事をきっちりすることが大事かと思います。

 

で、何をやるにしても自信がなくて、新しいことにチャレンジがなかなかできなければ、とりあえず練習だと思ってやってみるのが一番だと思います。

 

それで、自分でも「コントロールできるんだ」という感覚が身に付いたら、それはもう自信になっているはずです。

 

そうしたら、後は少し上のレベルにチャレンジしていくのを繰り返していけばいいのです。

 

運動でもビジネスでも何でも。

 

また、何でもゲームだと思ってやってみると失敗は全然怖くなくなります。

 

ゲームの中で失敗が怖くて、コントローラーのボタンが押せないという人はいませんので。

 

参考文献

Perceived Control Reduces Mortality Risk at Low, Not High, Education Levels

The illusion of control.

 

人間が未来を予測するには限界があるが、それでも高い精度で世界情勢を予知できる人がいる!?

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今回は未来を予測することに長けた人たちについてです。

 

普通に考えれば、専門家だと思いますよね。

 

ですが、情報番組やニュースで専門家がちょっとした先未来の国際情勢ですら当たることは滅多にないかなと個人的には思います。

 

もちろん、国際的な政治や経済はいろんな要因があるので、予測するのがメチャクチャ難しいです。

 

ですが、それでも予測をして見事に的中させられる人たちがいるのです。

 

しかも、そういう人たちは専門的な知識があるわけでも、特に頭が良いわけでもありません。

 

いたって、僕らと同じです。

 

では、彼らはどんな考え方を持っているのでしょうか。

 

ですが、その前に専門家たちの予測の精度について紹介します。

 

専門家の予測の精度は?

ペンシルベニア大学のフィリップ・E・テトロックたちは、人間の予測の精度について研究した。

 

対象は284人の専門家で分析を行った。

 

その半数は専門とする分野の博士号を取得していて、国際政治と経済の問題を扱う大学、シンクタンク、政府機関、世界銀行などの国際機関で働く人たち。

 

研究者は21年にわたってデータを収集し、実際に起きたことと彼らの最初の予測を比較した。

 

その結果、専門家の予測率を平均すると、当てずっぽうと変わらないことがわかった。

 

まぁ、専門家に限らず、人間は未来を予測するのは得意ではないんですよね。

 

予測の精度が極めて高い人はどんな風に考えているの?

その後、研究者はグッドジャッジメントプロジェクトを開始した。

 

それはは、トーナメントスタイルのチャレンジに参加するためにIarpaによって資金提供されたいくつかのプロジェクトのひとつであった。

 

2,000人を超える予測者を採用して、さまざまな世界の出来事の可能性を評価した。

 

個人の予測、予測者を共同チームに割り当てることまで、さまざまなモデルを使用した。

 

これから世界で起こることや経済トレンドなどを予測してもらった。

 

具体的には、「セルビアは2011年12月31日までにEUへの加盟が正式に認められるか?」や「2014年3月までに南シナ海で中国と多国間での武力衝突が起こるか?」といった質問に答えてもらった。

 

そして、素人の予測と連邦政府で働くアナリストの予測を比較した。

 

その結果、驚くほど優秀な予測を立てた素人が何人か見つかった。

 

彼らの予測はその道の第一人者より精度が高かった。

 

例えば、IBMを退職したコンピューター・プログラマーのダグ・ローチは、世界の政治的な出来事や経済的な出来事について非常に精度の高い予測を立てた。

 

彼は国際事情に関する知識を持っていたわけでもなく、国の情報機関の専門家が所有している機密情報へのアクセスが許可されていたわけでもなかった。

 

にもかかわらず、彼は高い精度で予測をした。

 

研究者は、最も精度の高い予測をした人をた「スーパー予測者」と呼んだ。 

 

そして、研究者は「既に何を知っているか」より「どのように考えるか」の方が大事であることを発見した。

 

研究者は、「ただガチガチするだけでなく、それを正しくすることに興味を持っている未来について話している数少ない人々の1人で、彼らの成功は知識ではなく、『積極的でオープンマインドな思考』」の能力にかかっている」と言う。

 

スーパー予測者の一人であるリード・ローバーツは、「新しい情報を脳内に存在する枠組みに無理やり詰め込もうとするが、最初に浮かんだ自分の意見と矛盾するならその情報を捨てることが多い」と言う。

 

一方で、研究者が認定したスーパー予測者たちは、専門家とは対照的に、偏見を持たずに何でも受け入れ、自分の考えに省察し、知的好奇心が高い傾向にある。

 

つまり、知らないことを知らないと認めることができた。

 

その上で、幅広いソースから情報を集め、ソースごとに情報の妥当性を疑う。

 

彼らは率先して様々な見方から物事を捉えようとし、事実が変わるたびに自分の結論を上書きしていった。

 

そして、特定の考えにとらわれることなく、どの考えも確かな真実ではなく検証可能な仮説と見なしていた。

 

また、スーパー予測者は他の人と比べて生まれつき知性が高いとは限らなかった。

 

予測する制度が高かったのは、彼らに身についている物事に向き合う姿勢や考え方、習性が高レベルな批判的思考と精度の高い分析力があったからだった。

 

ちょっと一言

ようは、知的好奇心を持って、色んな情報を公平に扱い、それらを色んな側面から見ることで精度の高い予測ができるのです。

 

一方で、専門家は偏見があるせいで、自分の考えと違う情報が出てくるとそれを無視してしてしまうようです。

 

だから、結果的に当てずっぽうと同じくらいになってしまうのです。

 

で、この知識はかなり使えるかなと思います。

 

というのも、みなさんはほとんどの人が専門家ではありませんので、逆にこれからの時代をこの考え方をすれば予測しやすいはずです。

 

つまり、これからビジネスを始めようと思った時に、予めだいたいどういう風に時代が動いていくのかがわかれば他の誰よりも一歩、いや何歩か前に出られることもあるのです。

 

別にビジネスじゃなくて芸術とか何でもいいです。

 

自分の中で予測ができているだけでも、安心できて前に進めます。

 

もちろん、何でも的中させることはできませんので、その都度情勢が変わったりしたときに修正をしていけばいいのです。

 

で、この考え方は自分の人生だったり、人間関係でも使えるのかなと思います。

 

ぜひ、試ててみてください。

 

参考文献超

予測力:不確実な時代の先を読む10カ条

Could you be a ‘super-forecaster’?

 

独創性の高いアイデアがほしければ自分で考えるより全然違う分野の人に聞くといい!

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今回は独創的なアイデアを作れる人についてです。

 

「じゃあ、自分には関係ないな」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。

 

実は、誰でも斬新なアイデアを作れる能力を持っているのです。

 

で、みなさんがアイデアを出したいときって、多分みなさんがそれを専門として仕事のことだったりしませんか。

 

だとしたら、それは誰がやっても独創的なアイデアは出にくいはずです。

 

独創的なアイデアを出せる人って!?

コペンハーゲンビジネススクールのマリオン・ポエッツたちは、類似または異なる分野の人のどちらがアイデアが出しやすいのかを調べた。

 

対象はスケート選手、大工、屋根職人。

 

彼らに対し、安全器具の装着率を高めるためのアイデアを出してもらった。

 

具体的には、安全ベルト、保護マスク、膝あての使用頻度が増えるように、装着した時の快適さを高めるように頼んだ。

 

その結果、自分の属している分野から離れているほど斬新なアイデアが増えた。

 

例えば、大工が使う保護マスクの改善策を全員に尋ねたところ、大工のアイデアより屋根職人の方が斬新だった。

 

だが、独創性にあふれていたのは、スケート選手だった。

 

で、今回はそういうアイデアを作るための質問も紹介しますので、良かったら参考にしてみてください。

 

類似性や他の分野からアイデアを作る方法!

・類似性を探す

自社と共通点のある業界はないか?

 

自社の顧客の行動と関連性のあるところに熱狂的な顧客はいないか?

 

自社製品とよく似た特徴や技術を備えた製品、よく似た使い方をす製品はないか?

 

・インスピレーションや発見を得る

共通点のある他の分野では、どんな戦略やテクニックが機能しているか?

 

他の分野の人は自分たちが抱えているのとよく似た問題をどうやって解決してきたのか?

 

他の分野で機能しなかったことは何か?

 

・アイデアや教訓を受け入れてアレンジする

他の分野で発見したことをどのように受け入れると、自分の状況に当てはめられるか?

 

他の分野でアイデアを学んだとしても、当てはめられない部分はどこか?

 

自分の置かれている状況に、他のリーダーならどうするかを考えたり聞いてみる。

 

ちょっと一言

基本的には、その分野から離れていた方がアイデアが出やすいです。

 

ということは、人の悩みをいろいろ検索すれば独創的アデアが出てきます。

 

例えばですが。

 

ようは、自分から遠くて問題になっているものに目を向ければいいのです。

 

そして、出てきたアイデアを自分の悩みなどに部分的でもいいので当てははめていけば、自分が求めているアイデアが形になる可能性が高まります。

 

上記の質問などを併用して、楽しみながらアイデア作りをしてみてください。

 

参考文献

Sometimes the Best Ideas Come from Outside Your Industry